黒玉

2012|陶芸作品 陶土、釉薬

久々に友人の高橋と再会した際に陶芸をしていることを伝えたところ、酒器が欲しいという話になり手掛けた作品。

希望を伺うと握るように持てる大きさで、2つ欲しいとのこと。造形のインスピレーションは、学生時代に一緒に旅した瀬戸内国際芸術祭で拝見したウォルター・デ・マリア (Walter De Maria)のTime/Timeless/No Timeから得ています。

2つということで対になるマットな黒と艶のある黒の2種にしました。高台部分は雲のような有機的な造形で遊んでいます。互いを知っているからこそ、概要を伝えてからは、完成まで何も知らせずに手掛けました。

記憶の共通項を紡ぎ、制作思想への共感を得られ唯一無二の造形を生み出す。これほど贅沢なものづくりはないと思う。

制作・撮影 戸田光祐
協力 中尾雅昭
 高橋知也