戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞

家具というもの

東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞 受賞|2010-2011

大学の卒業制作で手掛けた作品。「理想のプロダクトデザインの追究」というあまりにも大き過ぎる研究テーマを掲げ、良い製品とは何かを考え続けた。

デザイン・制作:戸田光祐

戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞 戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞 戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞 戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞 戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞 戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞 戸田光祐 TODA KOHSUKE|作品と製品|家具というもの a furniture 東京工芸大学芸術学部卒業制作展2011 ヒューマンプロダクトコース賞

「家具というもの」という発想は、純粋に物が生まれる瞬間を体現したいと思い考え出した切り口だった。

椅子といえば座があり背もたれがあり脚がある。殆どの名称からは既に形が頭の中で描かれてしまっている。頭ではなく、もっと根源的な人間の行為から生み出したいと考えていた。私が日々行っていた行為は、家に帰ると鞄と服を掛け、携帯電話や財布を机に置くといった行為であり、この動線上に生まれるものは椅子でも棚でも机でもない、紛れもなく家具だと直覚した。





この「家具というもの」という概念を基盤とし、理想的な製品の条件を挙げていった。

持続可能性、適合性、人と物と空間の関係、時間軸の考慮等々、考えられる事柄に対して全力で解決策を見出した。素材には圧縮杉を選択することで日本国内において継続してものづくりを行うことができ、かつ放置されている杉材の活用という社会貢献もできうる背景を有し、量産することを前提としたことから適合性が高まるよう環境にともない様々な使用が可能な形を目指した。

棒材に白を施した理由は、一般的な壁の色が白であることから割り出した色であり、円柱は光が回り背景に同化しやすくなるため棒の形状として採用した。天板部分は座ることもでき、物を置くこともできる高さを検証し、立っていても椅子に座っていても床に座っていても人と適切な関係性を保てるよう配慮した。

ただひたすらに邁進した、これら過程こそが理想なのかもしれない。